また誤嚥です。初期抗菌薬は?

最終更新日

Comments: 0

本日の相談

数週間前に誤嚥性肺炎で入院、タゾバクタム/ピペラシリンで開始し、喀痰培養から緑膿菌が出たので、最終的にピペラシリンのみにDe escalationして治療を終えた80歳台の方。再度誤嚥性肺炎の疑いで、初期抗菌薬はとりあえずまたピペラシリンにしましょうか?、という相談。

ピペラシリンで良いのか?

前回緑膿菌をターゲットにDe escalationしてうまくいったわけだが、今回もそれで絶対いけるとは言えないだろう。入院してしばらく時間がたっており、院内環境菌が影響してきて、今度はESBL産生菌などもあるかもしれない。患者がまだ待てる状況であれば、ピペラシリンで開始して、効かなければ培養結果確認しつつ広域な抗菌薬にescalationもありだが、今日は金曜日。土日休みで、WBC12000、CRP10とまぁまぁ高いので、しっかりカバーしておきたい所。

喀痰をグラム染色

しかし、いつも安易に広域のメロペネムやタゾバクタム/ピペラシリンにするのもどうかと思う。主治医に聞くと、感染フォーカスとして誤嚥性肺炎はかなり自信あるとのこと(カテーテル感染や尿路感染、褥瘡感染ではなさそう)。
そういうわけで、今すぐ結果がわかる喀痰のグラム染色を実施することにした。

結果は、

Geckler3程度の検体で、グラム陰性桿菌3+、陽性球菌1+

解釈すると、まぁまぁの質の検体(誤嚥だからこんなもんか)で、グラム陰性桿菌がみられるので、やはり緑膿菌やESBL産生菌のカバーは必要そう(自分たちの技量では確信つかない)。陽性球菌はおそらく口腔内の連鎖球菌などだろう(ほとんどの抗菌薬で対応できる)。

抗菌薬を連想

緑膿菌がカバーできて、ESBL産生菌も一応いける。口腔内の連鎖球菌や嫌気性菌もカバーとなると、やはりタゾバクタム/ピペラシリンかメロペネムが選択肢。まずは再度タゾバクタム/ピペラシリンが投与されました。ESBL産生菌を狙うのに、メロペネムじゃなくていいの?って思うかもしれません。重症だとそうでしょうが、少し余裕ある時はタゾバクタム/ピペラシリンで投与開始して様子みたい所です。とっておきの薬は最後にとっておくものです。

その後

あとで外注の検査結果では緑膿菌、ではなくESBL産生Klebsiellaが出ました。経過良好となったので、セフメタゾールにDe escalationして合計10日で治療終了となりました。

taku

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


コメントする