熱が下がっていない!、血培GPC!

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本日の介入

いつものタゾバクタム/ピペラシリン投与患者のチェックをしていると、白血球とCRPがとても高くて、熱もspike feverな人を発見。次いで培養結果を見ると、血液培養でグラム陽性球菌4本中4本!。

状況を確認

肺炎と心不全の診断で入院の、80歳台男性。誤嚥性肺炎を繰り返している。胃ろうまでは希望していない。今回の感染に対して、抗菌薬はセフトリアキソンで開始3日後、効果不良の判断でタゾバクタム/ピペラシリンに変更。その3日後の本日、一応採血は白血球やCRPは少し下がっていた,が、39度くらいの発熱は続いている。ちなみにCVはこの時点では入っていなかった。

タゾバクタム/ピペラシリンが効いている可能性はあるものの

まず血液培養のグラム陽性球菌がコンタミかどうかだが、熱や白血球上昇がしっかりあって、4本とった血液培養のうち4本陽性ということは、真か偽かどちらかというと、真の可能性で対応した方が良いだろう。

次に、タゾバクタム/ピペラシリンで本日白血球とCRPが下がっていて、効いているとすれば、このグラム陽性球菌は連鎖球菌とかで、このままよくなるかも、という算段は立つが、それならセフトリアキソンでも効果あったはずだ。

セフトリアキソンの効かないグラム陽性球菌、となると腸球菌かMRSAで、そのどちらにもバンコマイシンが必要になる可能性が高い。

そもそも感染症のよくなっているかの趨勢は白血球とCRPだけをうのみにしていては、痛い目にあう。意識レベルや呼吸状態も含めてよくなっているかを見なければいけない。

主治医の先生に提案

タゾバクタム/ピペラシリンは効いているかもしれないが、血液培養で4本グラム陽性球菌が出ているし、ここは抗MRSA薬いっといた方が無難じゃないですか?、と提案。

結果、バンコマイシンが追加になりました。

抗MRSA薬は何を選ぶ

バンコマイシン、リネゾリド、ダプトマイシン、テイコプラニン

現在は多様なラインナップがありますし、エビデンスが出てきていますが、この症例の場合、フォーカスがはっきりしていません。

肺炎だと、ダプトマイシンだめ。

菌血症だと、リネゾリドは第二選択薬。

テイコプラニンは立ち上がりが遅い。

等、考えるとバンコマイシン一択です。

昨今バンコマイシン以外が優れているとするエビデンスも出てきていますが、そもそも非劣性試験であり、バンコマイシンの方がいい!とは言えないし、医療経済上、薬の値段を考えても、今もバンコマイシンが自分の中ではゴールドスタンダートです。

抗菌薬以外にすることは?

その後、血液培養の結果は予想が的中し、MRSAでした。

ということで、いつもの検査も追加ですね。

陰性確認のための血液培養

感染性心内膜炎除外のための経胸壁エコー

以上も提案しました。

その後

順調に改善し、バンコマイシンはフォーカス不明なので血液培養陰性確認後、合計28日間投与。肺炎もあるので、グラム陰性桿菌のカバーも継続することになり、タゾバクタム/ピペラシリンはまずはセフメタゾールに変更し、その後経過を見ながら、中止となりました。

誤嚥を繰り返すようになり、ご家族と相談の上、今後はお看取りの方針となりました。

taku

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