血液培養でMRCNS=VCM開始?

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本日の症例

休み明けで、バンコマイシンの投与患者をチェックしていると、新規投与患者を発見。いつものように処方理由を確認すると、血液培養からMRCN(コアグラーゼネガティブスタフィロコッカスのメチシリン耐性菌)が出たのが処方理由とあった。胆管炎でチューブも留置してメロペネム投与中。

うーん、このバンコマイシンはいるのかなぁ?・・・と思っていると、主治医からその患者のバンコマイシンの投与量の相談の電話があったが・・・。

その血液培養は真か?!

MRCNSは血液培養4本中、2本出ていた。血液培養をとってから5日たっている。
メインの診断は胆管炎ということなので、MRCNSは胆管炎の起炎菌とはなりにくい。通常胆管炎の起炎菌は、大腸菌やクレブシエラなどグラム陰性桿菌が多く、グラム陽性球菌であったとしても、腸球菌だろう。

MRCNSが血液培養から出て、真の感染症原因菌であるとするならば、そのフォーカスは自身の経験上そのほとんどは、カテーテル感染だ。しかし、この患者さんはCVカテーテルが入っていないし、末梢の点滴のルートとりにくくて何回も抜いているとかもなさそうだ。

ということを考えると、MRCNSが血液培養から出た(4本中2本)=バンコマイシン開始は、真の感染症の起炎菌かどうか微妙な所なのです。

MRCNSが真である確率

この文献によると、CNSは約82%がコンタミネーション=汚染だ

また、この症例について、詳細に調べると血液培養採取時にカテーテルなど異物は入っておらず、鼠径部から血液培養をとったとのこと。鼠径部からとると汚染率はあがる。そして、血培陽性になったのは、採取後5日目とのことで、培養陽性までの時間もたちすぎている。血液培養で菌が育ってくる時間がおそいとそれだけ菌量が少ないということで、コンタミネーションの確率はあがる。さらに、採血データを見直すと、そもそもバンコマイシン投与前から改善傾向であった。なので今コンタミネーション=汚染の確率を疑う。

ちなみに同じブドウ球菌でも、黄色ブドウ球菌であれば、血液培養1/4本でも真として扱うので注意が必要です。

その後の対応

主治医に相談し、コンタミの疑いもあることを話した。
経過として、バンコマイシン投与後、CRPも一段と改善していることから少し継続で様子を見させてくださいとの回答となったので、いったんきっちりとTDMをして、トラフ値を確認。ある程度経過良好になった時点で、バンコマイシンを終了予定、となりました。

taku

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